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September 2009

September 29, 2009

うるわしき宵 恋の今宵

発表会シリーズ(?)第3弾です。

そんなわけで、発表会本番は無事終了いたしました。
今回は準備期間が短かく練習回数にも不安があったけれども、「褒められて伸びる…」「本番に強い…」などの神通力が効いたのか、なんとかやってのけました。

デュエットの「ホフマンの舟歌」の方は、発表会前々日のレッスン(事実上本番前最後のレッスンでもあり3回目のレッスンでもあるという…)の時に初めて演技をつけることになったのですが、最初は「とりあえず前奏の歌の無い部分だけでも動こう」と言われ、登場、歩いて、手を伸ばして、ターンして、云々の動きをやりつつ、「じゃあ歌の部分も上手に出来たら演技しましょう」ということになり、相方の手をとったり寄り添ったり抱き寄せたり、という演出が加えられました。
どんくさいわたしたちは、ちゃんと歩くだけでも一苦労。師匠がお手本を示してくれると、これが同じ動きかい!と思うくらい全くもって、かっこいいので、見とれながら、でもでも、見とれている場合ではなく、必死でした。
でも演技をつけるのがこんなに面白いだなんて!歌のイメージも今までよりリアルに脳裏に広がり、すごく“なりきる”ことができます。新体験ですわ。はまりそうですわ。

明けてリハーサル。
リハーサルのときには、他の出演者たちの演奏も見ることができるので、ドキドキ半面楽しいんですが、皆さん、格段に上達されていて思わず自信を失いそうになります。
ううむ、こりゃまずいぞ、アタイたちも頑張らなきゃ!

夢見るようなピアノの伴奏にのせてしずしずと登場。ぐるっとターンして相方を呼びよせ、歌い始め、手をとったり云々。お稽古のとおりに。
歌い終わって、評判曰く「夢遊病の人みたいだった」「からくり人形が動いてるみたいだった」などなど、案の定、思ったとおりでした。色んな方から主に歩き方のアドヴァイスを頂いたので、リハーサルが終わってからも相方と一緒に舞台の端から端まで行ったり来たりを練習しました。やれやれ。

リハーサルから帰ってきて、クタクタだったんですが、翌日の本番で使いたいアクセサリーをどうしても作りたくて、なんでいつもこんな間際に大慌てなんだろうなあ、と我ながら呆れつつ、久しぶりにビーズの道具を出してきてチマチマと作り始めます。
「こういうのかわいいなあ」と思ったデザインのネックレスが、お店では2000円もしやがったので、手作りなのですよ。

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右側がソレです。100円ショップで買った造花を適当に切ったものに針をつかってテグスを通し、ビーズでつないで出来上がり。まあ簡単なんですが、ちょうど良い長さにしたりお花の位置を工夫したりで、何度かやりなおしてようやく満足出来る形にまで仕上げました。
これはつまり「マイ・フェア・レディ」用のアクセサリーでして、写真左側の花かごを手に持って歌うわけです。こちらの花も100円ショップのもの、かごはお菓子が入っていたやつなので、材料費は500円もかかりません♪

ついでにドレスも。

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これも間際になって買ったもので、いつもの秘密のヴィンテージショップでお安く求めました。
1950年代風で、スカートにパニエが入るとまさにフィフティーズ♪みたいなシルエットになります。
色が地味なので貧しい花売り娘にもよろしいでっしゃろ?
ギンガムチェックのオーガンジーみたいな生地で、スカート部分にレースが縫い付けてありますが、このレースが全然傷んでいないのには感動です。

自分は歌や演技がどんくさいから衣装にだけは凝ってやる!という魂胆が無くもないですが(苦笑)、観て下さる方には視覚的にも楽しんでもらいたいし、演技している方も自分で考え抜いた衣装だと気分も上がるのでね。

いよいよ本番当日。あれ持ってこれも入れてそれも忘れずに、などといつものようにバタバタと荷物を詰めて家を出、電車を乗り継ぎ会場へ。結構落ち着いているようでソワソワしているようで、この緊張感はホント毎度ながら独特です。
会場で早速ドレスに着替え、髪をセットしてもらい、お化粧は自分でやって、ああだこうだ言っているうちに、あっというまに開場、開演となり、あっというまに出番ではありませんか。

"wouldn't it be loverly?"
やりすぎ?、っていうくらいかわいこぶった表情で歌いました。歌っているうちにノドがかすれてきて最後はうーむ。

"ホフマンの舟歌"
やりすぎ?、っていうくらい気取って登場して歌いました。最後の方で相方のドレスを踏んづけながら歩いてしまいうーむ。

なんとなくどちらも「うーむ」なんですが、まあこんなものかなあ…と。
上手に出来たかどうかはよくわからないです。
観に来てくれた友人たちの感想曰く「微笑ましかった」「小娘ぶりが可憐だった」などなど。微妙だなあ(笑。
でもまあいいか(いいのか)。

お花とか。
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お菓子とか。
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いつも観に来てくださって、本当に有難うございます。

そして今回は、歩き方の指導とか動作の指導とか、はたまたアクセサリーをお借りしたり衣装にアドヴァイスを貰ったりして、お仲間の方々にも支えられて無事本番を終えられて、これにも感謝です。
そして二重唱に誘って下さった麗しい相方のKさんにも感謝の意を。彼女が誘ってくれなければ、こんな楽しい世界を知ることは無かったでしょう。
「ホフマンの舟歌」を選曲して下さった師匠にももちろん感謝感激です。そのお陰でわたしは今、オッフェンバックの音楽に夢中なんですから(笑。

と、なんか、アカデミー賞受賞スピーチみたいになりましたが(笑、「うーむ」でも終わり良ければとりあえず良しとしましょう。
そして次回が今から楽しみです。気が早い(笑。


その夢中のオッフェンバックのお勧めオペレッタのDVDです。

シックでチープでキュートでエロチックで、しかも死にたくなるほどバカバカしい物語(←最高の賛辞。観れば分かる!)。

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September 15, 2009

Who takes good care of me, oh,wouldn't it be loverly?

前回エントリに続き、またまた発表会ネタで失礼いたします。

発表会では、「ホフマン物語」のデュエットとは別に、ソロを一曲歌います。
ミュージカル「マイ・フェア・レディ」から、“Woudn't It be Loverly”(素敵じゃない?)という曲で、ヒロインの花売り娘・イライザがロンドンの下町で、自分の憧れや夢を可愛い旋律にのせて語る歌です。
歌詞の一部をご紹介しますと…

All I want is a room somewhere,
far away from the cold night air
with one enormous char; oh,wouldn't it be loverly?

Lots of choc'late for me to eat;
Lots of coal makin' lots of heat
warm face,warm hands,warm feet,oh wouldn't it be loverly?

 私が欲しいのは
 大きな椅子のある
 外の寒さもへっちゃらなお部屋
 そういうの素敵じゃない?

 チョコレートがたくさんあって
 暖をとる石炭もたくさんあって
 お顔も手も足も温かいの
 そういうの素敵じゃない?

(適当日本語訳 calcal 間違いがありましたらご一報ください・汗)


オードリー・ヘプバーンの主演で映画にもなった有名なミュージカルなので、ご存知の方も多いでしょう。わたしは高校生の頃、学校で英語の授業でこの映画を観たりしました。 
あらすじを書こうかと思ったけれど、あまりにも有名なのでやめます(笑。
ロンドンの下町と上流階級の対比が、曲によっても良く表現されていて、わたしはどちらかといえば溌剌とした下町パートの曲の方が好きです。この、"Woudn't It be Loverly"もそうだし、イライザの父親が歌う"Get me to the church on time"(時間通りに教会へ)なんて、スゴクスゴク好き!

"Woudn't It be Loverly"は、まだヒギンズ教授の教育を受ける前のイライザが歌うので、映画などでも下町訛りがかなり強調されています。うーん、わたしもコクニーになりきるべきかなあ。そのほうが面白いですもんね。

ロンドンの下町といえば、ポール・ギャリコの愛すべき児童小説「ハリスおばさん」シリーズの主人公・ハリスおばさんもコクニー訛り丸出しで喋っていたような。
特にこの『ハリスおばさんパリへ行く』はお勧め。
幾つになってもドレスと花を愛するこの世のあらゆる乙女たちへ。

閑話休題

「マイ・フェア・レディ」の上流階級パートの曲は、これがまた、イヤミなくらい上品な英語(クイーンズ・イングリッシュというやつか)の発音を響かせて歌われるのが多少皮肉めいていて面白く、その中の最たるものが、"Ascot Gavotte"でしょうね。ロンドンじゅうの貴族達がアスコット競馬場のオープニングに着飾って集うシーンで、実を言いますと、何を隠そう、わたしはこのシーンが「マイ・フェア・レディ」の中で一番好きなのです。「時間通りに教会へ」よりも好きだったりして。ははは。
白と黒を基調に着飾った貴婦人達が芝生の上を優雅に歩くさまは圧巻。その優雅さがちょっとユーモラスで風刺的なのが良いのです。

映画「マイ・フェア・レディ」ですべての衣装をデザインしたのが、セシル・ビートン。下町の庶民の服も、アスコットに集う貴婦人のドレスも、イライザがヒギンズ教授宅で着ている可愛い普段着も、改めて映像や写真を見てみるとその的確さや独特の個性に目を瞠ります。
件のアスコット競馬場のシーンのドレスは、たまたま撮影所に来ていたジヴァンシーが「すごい!これだけ作品があればコレクションが6回開ける!」と驚愕したらしく、また、当時セシル・ビートンと親交のあったトルーマン・カポーティーがこのデザインに激しく影響されて、のちに“白と黒の舞踏会”を開いたのだとか、逸話も幾つかあるようです。

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写真はビートンの『「マイ・フェア・レディ」日記』、および、『Cecil Beaton Stage and film design』という写真集です。セシル・ビートンには著作がいろいろあるようですが、邦訳がそんなに無く、その数少ない邦訳の本も今は刊行されていなかったりするのが歯がゆいです。古書店などで見つけたら購入するようにはしているんですが、『ファッションの鏡』などの復刊は是非お願いしたいところです。
『マイ・フェア・レディ日記』が今のところ唯一手に入る本かな(入手しづらくはありますが)。

映画製作の裏話が綴られていて面白いです。


でまあ、実を言いますと、これだけ書いてきておきながら、「マイ・フェア・レディ」というミュージカル、そんなに好きではなかったりして(おい)。
名曲揃いだし、衣装も美術も素晴らしいし、非の打ち所が無い作品ではあるのですが、ストーリーの中で、大使館の舞踏会の後イライザが自我に目覚めてからの展開ががっくり辛気臭く、舞踏会の前まではあれだけ溌剌とした笑顔を見せていたイライザがあんまり笑わなくなるしで、寂しいんですよね。
わたしの好きな「時間通りに教会へ」のシーンはその途中にあるので、ビデオでこの映画を観るときは、大使館の舞踏会のシーンまでをまずうっとりと見て、それから飛ばして、「時間通りに教会へ」を見る、という我侭なことをやったりしていました(笑。

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